学科I(計画): 毎年 1〜2問 程度。
例年、問1〜問7あたりの「環境工学」分野の中で、採光・照明・色彩などと並んで必ず出題されます。
単なる用語の暗記ではなく、図表の読解や実務的な判断を問う問題が継続して出題されています。
- 方位別・季節別の日射量: 「夏至の南面日射量は東西面より小さい」といった、グラフや数値の大小関係を問う問題が定番です。
- 日影曲線と日照時間: 日影曲線の形状(春分・秋分は直線など)や、隣接建物による日照阻害の計算・考え方が問われます。
- 日射遮蔽: 2025年4月の省エネ基準適合義務化の拡大に伴い、水平ルーバーや垂直ルーバーの効果、遮熱ガラスの特性など、省エネ性能に関連する出題が重視されています。
第1問:方位別の日射量(計画:頻出)
【問題】
北緯35度の地点における各部位の「日射量」に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
- 水平面の可照時間は、夏至が最も長く、冬至が最も短い。
- 冬至の日における終日日射量は、一般に、水平面より南直角面の方が多い。
- 南向きの垂直壁面における終日日射量は、一般に、夏至より冬至の方が多い。
- 夏至の日における終日日射量は、一般に、南向きの垂直壁面より東向きの垂直壁面の方が多い。
- 西向きの垂直壁面における日射量は、一般に、午後より午前の方が多い。
【正解】 5
- 解説: 西向きの面は、太陽が西に沈む午後に直射日光を強く受けるため、午前よりも午後の方が多いです(午前が多いのは東向きの面)。
- ポイント: 2〜4の内容(冬は南面が最大、夏は南面より東西面の方が多い)は、正解の選択肢(正しい記述)として非常によく出ます。
第2問:日照・日射の用語と定義(計画)
【問題】
日照、日射等に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
- 日照率とは、可照時間に対する日照時間の割合のことである。
- 真太陽時とは、太陽の南中時刻を正午とする時刻系のことである。
- 永久日影とは、一年を通じて、一刻も日照を受けない部分のことである。
- 大気透過率が大きいほど、地表面が受ける直達日射量は小さくなる。
【正解】 4
- 解説: 大気透過率とは「空気がどれだけ澄んでいるか」の指標です。大気透過率が大きい=空気が澄んでいるということなので、地上に届く直達日射量は大きくなります。
- ポイント: 「日照率」の定義が「24時間に対する日照時間」とひっかけで出ることが多いので注意してください。
第3問:日影規制(法規:基準法第56条の2)
【問題】
建築基準法上の「日影による中高層の建築物の高さの制限(日影規制)」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 日影規制の対象時間は、原則として、冬至日の真太陽時による午前9時から午後3時までである。
- 商業地域、工業地域、工業専用地域においては、原則として、日影規制は適用されない。
- 日影規制の測定面の高さは、すべて一律に地上1.5mと定められている。
【正解】 2
- 解説:
- 不適当。正しくは「午前8時から午後4時まで」です(北海道のみ午前9時〜午後3時)。
- 正しい。日影規制は主に住居系の地域を守るためのルールであり、商業・工業系は原則対象外です。
- 不適当。用途地域により「1.5m」「4.0m」「6.5m」など異なります。
- ポイント: 法規では「対象時間(8時〜16時)」と「対象外の地域(商業・工業)」を暗記するだけで1点取れます。
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