出題箇所: 例年、学科IV(施工)の No.10 〜 No.12 付近
出題数: 2〜3問程度(コンクリート工事全体の中で必ず選択肢に含まれる)
・練り混ぜから打込み終了までの「許容時間(90分/120分)」と、連続して打ち込む際の「打重ね時間間隔(120分/150分)」の数値を外気温とセットで暗記する。
・コンクリートの材料分離を防ぐための「自由落下高さ」の制限や、バイブレーターの「挿入間隔・保持時間」などの正しい施工手順を理解する。
- 打込みの原則として、横移動(バイブレーターによる流し込み)の禁止や、高い位置から一気に落とさない(材料分離防止)ための工夫が頻出している。
- コールドジョイント(不連続な継ぎ目)の発生を防ぐために、下層のコンクリートにバイブレーターを先端を少し挿入させる手法が重視されている。
- 壁や柱など高低差がある部材において、コンクリートが沈下する特性(沈みひび割れ)を考慮した、打込み速度や時間差の管理が狙われやすい。
第1問:打込みの時間制限と環境条件
【問題】
コンクリートの打込みおよび打重ねに関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 外気温が20℃であったため、コンクリートの練り混ぜから打込み終了までの時間の限度を、120分以内として施工した。
- 2層に分けてコンクリートを打ち重ねる際、外気温が28℃であったため、下層のコンクリートの打込み開始から上層の打込み終了までの時間間隔を、最大150分以内とした。
- 梁のコンクリートを打ち込むにあたり、先に打ち込んだ柱および壁のコンクリートが十分に沈下(落ち着く)したことを確認してから、梁の打込みを開始した。
- 打込み中、予想外の降雨によってコンクリートの品質に影響を及ぼすおそれがあったため、打込み作業を中止し、あらかじめ計画していた適切な位置で打継ぎを設けた。
- 壁のコンクリートの打込みにおいて、1か所からまとめて流し込むと材料分離が生じやすいため、各所に均等に分散して打ち込み、横移動を少なくした。
【正解】 2
- 解説: 外気温が25℃以上(暑中)の場合、コールドジョイントの発生を防ぐために、下層のコンクリートの打込みから上層の打込み終了までの「打重ね時間間隔」は120分以内としなければなりません。設問の「150分以内」は外気温が25℃未満の場合の数値であるため、不適当です。
- ポイント: 「練り混ぜ〜打込み終了(25℃未満120分/25℃以上90分)」と「打重ね時間間隔(25℃未満150分/25℃以上120分)」の数値の組み合わせは、試験で最も狙われる最重要ポイントです。
第2問:バイブレーター(棒形振動機)の使用方法と材料分離
【問題】
コンクリートの締固めおよび打込み方法に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 棒形振動機(バイブレーター)の挿入間隔は、コンクリート全体が均一に締め固められるよう、一般に60cm程度として計画した。
- 棒形振動機は、コンクリートから引き抜く際に穴が残らないよう、加振しながら徐々に引き抜くのが正しい。
- 2層に分けて打ち重ねる場合、上層と下層の一体性を高めるため、棒形振動機の先端を下層のコンクリートの中に10cm程度挿入して締め固めた。
- 柱や壁など背の高い部材にコンクリートを打ち込む際、鉄筋や型枠に衝突して材料分離が生じるのを防ぐため、縦シュートや投入ホッパーを用いて落下高さを低く抑えた。
- 棒形振動機を型枠のせき板や鉄筋に直接接触させると、型枠の変形や鉄筋周囲の材料分離の原因となるため、接触させないように注意して使用した。
【正解】 1
- 解説: 棒形振動機(バイブレーター)の挿入間隔は、振動が有効に伝わる範囲を考慮して、一般に50cm以下(JASS 5による規定)としなければなりません。設問の「60cm程度」は広すぎるため不適当です。なお、1か所あたりの保持時間は5〜15秒程度(コンクリート表面にセメントペーストが浮き上がるまで)が目安です。
- ポイント: バイブレーターの「挿入間隔(50cm以下)」「下層への挿入(10cm程度)」という具体的な数字と、材料分離を防ぐための「横移動の禁止」「直接接触の禁止」の実務的ルールを押さえましょう。
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