学科I(計画): 毎年 1〜2問 程度。
出題箇所: 例年、学科I(建築計画)の No.6 〜 No.8 あたりで出題されます。
出題数: 2問程度(「採光・日照」で1問、「照明・色彩」で1問という構成が多いです)。
計算問題よりも「用語の定義のすり替え」による誤文作成が多いため、言葉の意味を正確に暗記することが得点への近道です。
- 数値と用語の定義: 全天空照度に対する「昼光率」の定義や、光源の「演色性」「色温度」と心理的効果の組み合わせが頻出。
- 計算と特性: 点光源による法線照度(距離の逆2乗の法則)や、作業面における「反射率・透過率」の関係が狙われやすい。
- タスク・アンビエント照明: 省エネルギーと快適性を両立する手法として、全般照明と局所照明を併用する計画が標準的に出題される。省エネ性能に関連する出題が重視されています。
第1問:採光の基礎知識と昼光率
【問題】
採光・昼光利用に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 昼光率は、全天空照度に対する室内ある一点の直射日光による照度の割合を示すものである。
- 全天空照度は、一般に、快晴の空よりも薄曇りの空(全雲量10)のときの方が大きい。
- 側窓採光において、作業面の照度分布は、窓に近いほど高く、奥へ行くほど急激に減少する。
- 昼光率は、窓の汚れやガラスの透過率、室内表面の反射率などの影響を受ける。
- 天窓(トップライト)採光は、同じ面積の側窓採光に比べて、3倍程度の採光量を得ることができる。
【正解】 1
- 解説: 昼光率の定義には「直射日光」を含みません。正しくは「天空光」による照度の割合です。
- ポイント: 2〜4の内容(冬は南面が最大、夏は南面より東西面の方が多い)は、正解の選択肢(正しい記述)として非常によく出ます。
第2問:光源の性質と心理的効果
【問題】
照明器具と光源の性質に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 光源の演色性とは、その光源で照明したときの物体の色の見え方を決定する性質をいう。
- 色温度の高い光源は、一般に赤みがかった暖かみのある光色に感じられる。
- LEDランプは、白熱電球と比較して、発光効率が高く、寿命が長いという特徴を持つ。
- 全般照明と局所照明を併用するタスク・アンビエント照明は、省エネルギーに有効な手法である。
- グレアとは、高輝度な光源などが視界に入り、不快感や視力の低下を引き起こす現象をいう。
【正解】 4
- 解説: 色温度が高いと「青白く」、低いと「赤っぽく」見えます。記述が逆になっています。
- ポイント: 「日照率」の定義が「24時間に対する日照時間」とひっかけで出ることが多いので注意してください。
第3問:光の単位と照度の法則
【問題】
照度と光の単位に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 照度は、単位面積当たりに入射する光束の量で表され、単位はルクス(lx)である。
- 光束は、光源から放射される光の明るさの総量であり、単位はルーメン(lm)である。
- 点光源によるある面上の法線照度は、光源からの距離の2乗に反比例する。
- 輝度は、光源や反射面をある方向から見たときの明るさの程度を表し、単位はカンデラ(cd)である。
- 均斉度は、作業面における「最小照度/最大照度」で表され、数値が1に近いほどムラのない照明となる。
【正解】 4
- 解説:輝度の単位は「cd/m²」です。「cd」は光度の単位であり、単位の入れ替えによる引っかけです。
- ポイント: 輝度、照度、光束の「単位」を混同しないこと、および距離の逆2乗の法則が計算問題のベースになることを理解しましょう。
第4問:照明計画と視覚的効果則
【問題】
照明計画に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 住宅の居室において、高い照度が必要な作業を行う場合は、局所照明を併用することが望ましい。
- 階段の照明計画では、段差の視認性を高めるため、足元の照度を確保するとともに適切な影ができるよう配慮する。
- 反射率は、物体表面に入射した光束に対する、反射した光束の割合をいう。
- 演色性の高い光源は、一般に、住宅の食卓や化粧コーナーなどの照明に適している。
- 壁面を明るく照らすウォールウォッシャー照明は、空間を狭く感じさせる効果がある。
【正解】 4
- 解説:壁面を明るく照らすと奥行きが強調され、空間を「広く」感じさせる効果があります。
- ポイント: 照明による「空間演出の効果(広がりや高さの感じ方)」と、階段などの「安全性に関わる照明手法」が実務的視点から問われます。
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