学科I(計画): 毎年 1〜2問 程度。
出題箇所: 例年、学科I(建築計画)の No.3 〜 No.5 付近で出題されます。
建築環境工学の中でも「換気」は、計算式(必要換気量)と、各換気方式の特徴、そして近年重要視されているシックハウス対策がセットで出題されます。
- 必要換気量の計算式において、「室容積」や「居住人数」がどのように影響するかという数学的関係が頻出。
- 第1種から第3種換気方式の特徴(給気・排気のどっちが機械か)と、室内の圧力が正圧になるか負圧になるかの組み合わせ。
- シックハウス対策としての「24時間換気(0.5回/h)」の規定や、二酸化炭素濃度(1,000ppm以下)などの基準数値。
第1問:換気の方式と特徴
【問題】
建築物の換気方式に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 第1種換気方式は、給気機と排気機の両方を設ける方式であり、室内の圧力を正圧にも負圧にも制御することが可能である。
- 第2種換気方式は、給気機と自然排気口を組み合わせた方式であり、室内が正圧になるため、他の部屋からの汚染空気の流入を防ぐのに適している。
- 第3種換気方式は、自然給気口と排気機を組み合わせた方式であり、室内が負圧になるため、厨房や便所などの臭気が他室へ漏れるのを防ぐのに適している。
- シックハウス対策として、居室には原則として機械換気設備の設置が義務付けられており、住宅の場合、その換気回数は一般に1時間当たり1.0回以上とされている。
- 熱交換換気装置は、排気される空気の熱(冷熱・温熱)を回収して給気に伝えるものであり、空調負荷の軽減に有効である。
【正解】 4
- 解説: 住宅等の居室におけるシックハウス対策としての機械換気設備の換気回数は、原則として「0.5回/h以上」です。1.0回以上ではありません。
- ポイント: 換気方式(1〜3種)ごとの圧力関係と、シックハウス対策の基準数値「0.5回/h」は必須暗記項目です。
第2問:必要換気量と室内空気環境
【問題】
換気および室内空気環境に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 必要換気量は、室内の二酸化炭素(CO2)濃度を基準値以下に保つように算出する場合、一般に、居住人数に比例して大きくなる。
- 室内空気の汚染指標として用いられる二酸化炭素濃度の許容基準値は、建築物衛生法などにおいて、一般に1,000ppm以下とされている。
- 室内の必要換気量(m3/h)は、「室容積(m3)÷ 換気回数(回/h)」の式によって求められる。
- 全般換気は、室全体の空気を入れ替えることで汚染物質の濃度を薄めるものであり、局所換気は、発生源の近くで汚染物質を直接排出するものである。
- 外気冷房は、中間期などに温度の低い外気をそのまま導入して室内の冷房負荷を軽減する手法であり、省エネルギーに有効である。
【正解】 3
- 解説: 式が誤っています。正しくは「必要換気量 = 室容積 × 換気回数」です。
単位を確認すれば室容積(m3)× 換気回数(1/h) =(m3/h)となるので判断できます。 - ポイント: 「必要換気量、室容積、換気回数の関係性は計算問題としても出やすいため、公式を確実に把握しておきましょう。
第3問:換気の計算と汚染物質
【問題】
換気計画および汚染物質に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 室内の二酸化炭素濃度を許容範囲内に保つための必要換気量は、外気の二酸化炭素濃度が低くなるほど、少なくて済む。
- 重力換気(自然換気)における換気量は、給気口と排気口の垂直距離の平方根に比例する。
- 厨房において、燃焼器具の使用に伴う必要換気量を算出する場合、器具の燃料消費量や理論廃ガス量などは考慮しなくてよい。
- ホルムアルデヒドは、建材や家具の接着剤などから発生する化学物質であり、シックハウス症候群の原因の一つとされる。
- 中間期において、窓を開放して自然換気を行う場合、風による換気量は、風速に比例する。
【正解】 3
- 解説:厨房の燃焼器具に伴う必要換気量の算出(火気使用室の換気)には、燃料消費量や器具の種類、理論廃ガス量に基づいた計算式が用いられます。これらを「考慮しなくてよい」とする記述は誤りです。
- ポイント: 自然換気の仕組み(高さの平方根に比例、風速に比例)と、厨房換気の特殊性(火気使用による酸素消費と廃ガス排出)は、数値を伴う正誤判定でよく狙われます。
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